旅をする木 星野道夫

Posted 11月 4th, 2009 by kzmr and filed in 星野道夫

アラスカに暮らし、動物や自然を撮り続けた写真家、故・星野道夫のエッセイ集。
アラスカでの生活や自然との関わりについて幸福感に満ちた優しい言葉で綴られている。

そもそもどうしてアラスカに興味を持ったのかということから、
友人のパイロットの死など、様々なテーマや出来事を述べている。
その根底に一貫しているのは、著者の自然や世界に対する畏敬の念だ。
生死も自然の一部であるということを優しく語りかけてくる。

「アラスカとの出合い」という章は中学生向けの教科書にも採用されており、
それにより星野道夫を知った方も多いのではないかと思う。
写真家でありながら、写真のない本書の影響力はとても大きい。
それは星野道夫が写真家である前にその生き方、考え方、人間性が
多くの人に評価されているということを証明している。
もちろん写真も素晴らしいのだが。

自然や生死などというと、なかには敬遠してしまう人もいるかもしれないが、
ぜひ一度、一章だけでも読んでほしいと思う。
少しだけ自然や他人に、そして自分に自身優しくなれるはずだ。

本書が出版された翌年つまり1996年星野道夫はヒグマの襲われ亡くなるのだが、
生前、星野道夫と深い親交があったという池澤夏樹のあとがきもグッとくる。

旅をする木 (文春文庫)
旅をする木 (文春文庫)
posted with amazlet at 09.11.20
星野 道夫
文藝春秋
売り上げランキング: 2300
おすすめ度の平均: 5.0

5 北海道にも星野さんは来ていた!
5 命、自然、人生
5 本物の経験に根ざした穏やかな死の哲学
5 アラスカの自然を感じる
5 静かに胸に染みる思いの深さ、澄んだ眼差しの素晴らしさ

blogram投票ボタン にほんブログ村 本ブログ 紀行・旅行記へ