メコン・黄金水道をゆく 椎名誠

Posted 1月 14th, 2010 by kzmr and filed in 椎名誠

2003年、世界の辺境を知る椎名誠がインドシナ半島を壮大なスケールで流れるメコン河を旅した。45日間かけてメコン河沿いにラオスからカンボジア、ベトナムと下った紀行文。
2004年単行本刊行。文庫もあり。

道のりはおおよそ以下の通り。

【ラオス】
シェンコック→ルアンナムター→ウドムサイ→ルアンパバーン→パクセ
【カンボジア】
シェムリアプ→トンレサップ湖→プノンペン
【ベトナム】
チャウドック→カントー→チャービン

椎名誠の紀行文は本当に安心して読むことができる。ざっくばらんな感じで楽しく読めるのに、現地の人たちの営みや文化に対する観察眼は鋭い。鋭いだけでなく、あたたかい敬意が込もっているので、僕らは素直に驚き、感動できるのだ。本書はその良さがすごく出ていて、椎名誠の代表作と言っていいのではないかと思う。僕自身メコン河を何度か旅行で訪れたこともあり、特別な思い入れがあるからかもしれないが。

メコン河ならではの多彩な漁法。
豊かな自然そのままの食文化。
質素ながらも力強く生きる人々。
読めば読むほど強烈に旅したい気持ちにかられてくる。随所に出てくる写真もいい。

メコンへの旅行を考えている人にとってはよき入門書になるであろう。
しかし、それ以上に、旅したことがある人におすすめしたい旅本だ。
そのとき言葉にできなかった感動が、ここに表現されている。

メコン・黄金水道をゆく
椎名 誠
集英社
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おすすめ度の平均: 4.0

4 壮大でゆったりとしたメコンと時間の流れがそこにはある
4 「アジアのアマゾン」を縦断する旅

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南島ぶちくん騒動 椎名誠

Posted 1月 10th, 2010 by kzmr and filed in 椎名誠

1990年に映画「うみ・そら・さんごのいいつたえ」の撮影のため、椎名誠とそのクルー達が石垣島で約一ヶ月半過ごしたときの滞在記&エッセイ&写真集。映画撮影時の裏話や地元の人たちとの交流がエッセイやモノクロ写真で記録されている。また、あとがきとして、10年後、つまり2001年に再訪したときの話が収録されている。

100ページ強ほどのボリュームで、写真が多く、文章は少ない。石垣島、あるいは八重山のゆるい空気に浸るにはそれくらいがちょうどいいのかもしれない。映画撮影時の裏話が多いが、本書を楽しむのに映画を見ているかどうかは全く関係ないだろう。地元の人たちに協力してもらいながら、みんなで作品を作り上げている様子がなんとも微笑ましい。

子どもたちのモノクロ写真が何枚も掲載されており、そこはかとなくノスタルジーを誘うが、1990年なので実はそんなに昔ではないことに驚く。きっと今でもそんなに変わっていないだろう。読後感が非常に心地いい。

率直に言って、これといった見どころや際立つ特徴がある本ではない。
しかし、じわじわと石垣島に行きたくなってくる。いい本だ。

南島ぶちくん騒動 (幻冬舎文庫)
椎名 誠
幻冬舎
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おすすめ度の平均: 3.5

4 沖縄の空気感が漂う
3 オリジナルとの違いは大きい

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秘密のミャンマー 椎名誠

Posted 1月 3rd, 2010 by kzmr and filed in 椎名誠

あの椎名誠が謎のベールに包まれた国・ミャンマーへの旅行を綴った紀行文。
2003年単行本刊行。2006年文庫化。

今回椎名誠一行が向かったのはミャンマー。軍事政権下の国で、自由な行動は許されておらず、決して旅をしやすい国とは言えない。「あやしい探検隊」などで、辺境や大自然を何度も旅してきた椎名誠はそんなミャンマーの何を見て、どう感じるのか。

本書でもシーナ流は健在だ。お寺の境内で草野球をするなど、他の作家や旅人ではありえないだろう。また食事や人々についてもざっくばらんな物言いで爽快。

しかしながら、ミャンマーを旅したことのある人にとっては、旅の行程やアクティビティがスタンダード過ぎて、物足りない感があるはずだ。加えて言うなら、ミャンマーの少数民族問題や彼らの文化に対する理解はもっと深めた方がいい。

とは言え、ミャンマーに興味があり行ってみたいと思っている人には恰好の入門書となるだろう。各々の旅で興味のあるジャンルを掘り下げていけばいいのだ。ミャンマーには掘り下げるだけの深さと、各自の興味に応える広さがある。

秘密のミャンマー
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椎名 誠 山本 皓一
小学館
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1 最低。
1 がっかり
4 アジア好きには評価がわかれるかも・・
3 たとえ○んこの一流れ、二流れ

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